「英語の音読、全然効果ないけど!?」と感じたら読みたい記事

本日もWORDS TO THE WORLDへお越しいただきありがとうございます。

せっかくいいと思って音読を始めたのに全然効果ないじゃん!

そんなときこそぜひ読んでいただきたい記事をお届けします。

音読は繰り返せば繰り返すほど様々な効果が期待できます。それでも効果が感じられないのは、もしかすると気づいていない可能性もあるのです。

その点を踏まえて、そもそも音読の効果ってなんだっけ?という原点から振り返ります。

ぜひお役立てください。

通訳の神様が提唱する音読の5つの効果

まずは改めて音読の効果を振り返ってみたいと思います。効果については様々な意見がありますが、ここは「只管朗読」を提唱し、通訳の神と呼ばれた國広正雄氏(氏について詳しくはWikipediaで )が仰る音読の効果をご紹介したいと思います。

國広氏は英語教材などろくになかった戦時中、中学の教科書を平均500回、課によっては1000回音読したそうです。

そして試しにとアメリカの兵士に話しかけたところ、英語は通じるし聞き取れるしと中学3年生にして驚くべき体験をしたと著書(「國広流 英語の話しかた」)の中で語っています。英語学習者にとっては古典とも呼べる良書です。

効果①:直読直解ができるようになる 

つまり、返り読みをせず頭から順に英語が理解できるようになります。返り読みというのは、黙読をするから生じます。これが音読となれば嫌でも頭から意味を理解するしかありません。

頭から順に理解する力が向上するとリスニングまで上達します。当然ですが、リスニングは聞こえてきた順に理解する必要があります。音読はこの処理能力を鍛える訓練になるのです。 

効果②:有意義な多読が可能になる

「このレベルの文章なら速く読めそうだ」と予感できることに多読の意味があると氏は述べています。

この感覚を身につけるには、世間一般で言われている「精読→多読」の流れではなく「精読→音読→多読」とひと手間加えることが不可欠です。

効果③:必要な会話表現を取り組む力がつく

これは音読のシンプルかつとても重宝できる効果の一つです。

音読をすると自然とその英文は覚えてします。How are you?と聞かれるとついI’m fine, thank you.と応えてしまいそうになりますが、これと同じ状況が音読した全ての英文で起きたら凄いと思いませんか?

状況に応じて必要な英語を引っ張りだすことが可能になるのです。これにより、会話の中で音読した英語はすっと取り出し、それ以外の英語についてはその場で考えるようにすればそれだけでも英語で話す負担はかなり減ります。

効果④:英作文=会話力になる

英語のアウトプットという点ではライティングもスピーキングも同じです。しかし、声に出して英語を話すにはその練習は必ずしなければなりません。

音読はスピーキング練習として役に立ちます。

効果⑤:難しい英語に取り組む力がつく

中学3年分の教科書を徹底的に音読し極限まで基礎を固めることで、その後訪れる難易度の高い英語にも取り組む力が身につきます。

以上5つの効果をご紹介しました。

こんなにもある効果を実感しないのは大変もったいないです。ぜひ次にお伝えする「絶対に外してはいけない」正しい音読の方法をお読みいただき、音読の効果を確実に手にしてください。

【これだけは外せない!】音読の効果を引き出す2つの基本

では、音読の効果を得るために絶対に外せない2つの基本をお伝えします。

発音やアクセントなど意識する点はいくつかあっても、この2つさえ守っていれば効果がゼロということはないはずです。

一通り理解できている文章を音読する

音読は全ての仕上げとして行います。それによって英語を英語のまま体に吸収させることができるのです。

よって、その前提にあるのは「理解している文章を」音読するということです。意味も文法もよく理解した後に仕上げとして音読します。

あえて例えませんが、意味の分からない文章を何度音読しても理解できるようにはなりません。これだと「全く効果がない」となってしまいます。

リスニングにも同じことが言えます。音に耳が慣れることはあるかもしれませんが、やはり知らない単語ばかりの英語を聞き続けても分かるようにはなりません。リスニング力を鍛えるには、一度意味を理解してから再び音声を聞くというひと手間が必要です。

回数を重ねる

音読の効果を実感するにはある程度の回数は必要になります。5~10回では足りないかもしれません。

これについて國広氏が面白いたとえ話をしていたので引用したいと思います。

一通り意味がわかっているのなら、それを繰り返し読む必要などないではないかと反論することも可能ですが、おそらく私はそこで議論を止めるでしょう。

そう反論する人は、その一通りの程度について何もわかっていないからです。素振りで言えば、バットが空気を切り裂いて音を出すなどとは思いもよらぬ人です。

國広流 英語の話しかた

理解することの意味について考えさせられる言葉です。

私も試しにと、効果を検証するために中学の教科書を100回音読しました。

すると10回、20回と回数を重ねる過程で様々な気づきを得ることができました。

当然音読すればするほど読み慣れてくるのですがそれだけではありません。例えば、何となくわかった気になっていた英語に気づく、また自分の発音の弱点も見つけました。それらを理解し改善することで英語はさらに上達します。これも音読効果です。

詳しくは記事に全て記載しましたのでご覧ください。音読は取り組めば必ず何かの効果があります。それに気づくことも大切です。

音読の効果が感じられないときは、

  • 意味の理解できている文章を音読しているか
  • 回数は足りているか

この2つをまずは確認してみてください。

そしてさらなる効果を実感するために、ネイティブの発音を真似る、感情を込めて音読する、ジェスチャーを加えるなどが有効です。英語を体全体で覚えるのに役立つだけでなく、音読そのものが楽しく感じられます。

参考になれば幸いです。

本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。