【検証】英語の音読を100回繰り返すと得られる驚きの効果とは?

本日もWORDS TO THE WORLDへお越しいただきありがとうございます。

英語を音読することの大切さは、これまでに何度もお伝えしてきました。音読によって得られる効果は今思いつくだけでもこれだけあります。

  • 語彙力強化
  • 英語で話すことに慣れる
  • リズムが身体に馴染む
  • 発音が上達する
  • リスニング力がアップする

これらはほんの一部で、音読の可能性はまだまだ計り知れないものがあります。

事実、私が実践的な英語を身につけたのも音読を繰り返したからに他なりません。たった一本の洋画のセリフを何度も声に出して真似、会話で使うことで少しずつ英語を覚えていきました。

おそらく100回以上は練習しているはずですが、数えたわけではないので定かではありません。

そこで改めて、英語の音読を100回繰り替えすことでどのような効果が実感できるか検証しました。結果はというと、想像以上に多くの気づきを得ることができました。

音読が良いって聞いたけど、100回行ったらどうなるんだろう?

そのような疑問を感じている方にとって、行動を起こすきっかけとなれば幸いです。

どうぞ最後までお楽しみください。

音読に使用した教材と英文のボリュームについて

改めて音読するなら「中学の教科書」と決めていました。基礎が詰め込まれた教科書を復習するのは、今後あらゆる英語表現を覚える際の支えになると確信しているからです。

教科書を中学1年~3年まで概覧し、日常会話に頻出する英語が多く使われている、丁度良いボリュームの文章を選びました。それがこちらです。

Ways to Keep in Touch

 ”How do you keep in touch with people?” I asked my 38 classmates this question. The three common answers were by e-mail, letter and phone. Let’s look at their reasons.

 As the chart shows, twenty of my classmates like e-mails the best. They think e-mails are easier and more convenient than other ways. They can send, read and respond when it is the best for them. They can do these things anytime.

 Twelve of my classmates like letters the best. What are their reasons? They feel letters are more personal than e-mails. Letters are for the best and closest friends. Letters may take more time than other ways, but they are worth taking it.

 Why did four of my classmates choose phone calls? In a phone call, you can hear the voice of the person at the other end of the line. They say this is the best way to understand the person’s feelings.

 In conclusion, most of my classmates prefer e-mails. Letters and phone calls are less popular, but they have good points. Each way to keep in touch is as good as the others.

出典:NEW CROWN2

ご覧の通り難しい語彙は一切含まれていません。単語数は191で、一度音読するのに1分20秒程かかります。

音読は意味を理解している英文で行うことが基本のため、改めて全ての英語を確認してから取り組みました。

それでは、各節目毎を中心に音読途中で気づいた点を記載しますので参考にしていただければと思います。

音読の実践方法と効果はこちらの記事が参考になります。

音読に期待すること

音読は回数を重ねる毎に到達できるステージがあると言われています。これは実際に挑戦してみないと知り得ないのですが、音読の素晴らしさを伝えるある書籍には次のように紹介されています。

第一段:只管朗読の必要に目覚め、テキストを決める

第二段:テープを聴くと同時にテキストの一通りの意味を理解する

第三段:単語レベルでの発音が一通りできるようになる

第四段:途中でつっかえずに、曲がりなりにも最後まで発音できる

第五段:構文的な切れ目と音読との関連が理解できる

第六段:日本語訳に頼らずに意味が文の先頭から自然にとれる

第七段:イメージが生き生きと実感できる

第八段:朗読していて、自然と楽しさが感じられる

第九段:テキストの例文の応用可能性にどんどん気づく

第十段:自分の英語力が広がっていく可能性を実感できる

出典:國広流 英語の話しかた

【検証】音読の節目毎に気づいたこと

音読は1回単位で考えると単調で退屈なのですが、回数を重ねる毎に新たな発見があるのでやはり継続する価値があると感じました。

音読数回目でわかった自分の弱点

音読を始めてから、わずか数回繰り返しただけで自分の弱点がわかりました。スムーズに言える英文とそうでない英文部分が浮き彫りになったのです。

私の場合は、letterに不要なsを付けてしまったり、必要な箇所で付けていないと明らかになりました。このことから、本当の意味で複数形のsを理解していなかったとわかりました。

また、子音が連結、あるいは脱落する箇所の発音で詰まることが多かったです。例えば次の文章です。

“Let’s look at their reasons”

このlook at theirが流れるように発音出来るようになるまで何度か練習が必要でした。特にatを意識し過ぎると、次のtheirに上手く入れませんでした。

音読10回目で気になった表現を調べる

一通り意味の分かっているはずの英文でも、音読を繰り返す内に細かい点が気になるようになりました。

例えば、”they are worth taking it”にあるworth~ingという表現は、何となく意味はわかるものの実践で使えるほど深く理解できていませんでした。

そこで改めて文法を調べました。自分なりに納得し、音読を再開しました。

音読20回目に近づいていくと

単なる英文の読み上げだったものが、より情景が思い浮かぶようになりました。

それに伴い、私自身も感情を込めて音読しました。

音読30回目で英語の細部に気が配れるように

文章の中に” Each way to keep in touch is as good as the others.”とありますが、この中にあるas good asという英語は、あまり深い意味を意識することなく使っていました。

音読30回目にもなると、「もっと伝わる言い方はないか?」と考える余裕が生まれます。最初は棒読みだったのが、「as goodで一呼吸置けばより意味が伝わるかな?」などとイメージしながら音読していました。

音読40回目でかなり飽きてくる

40回目を過ぎると、さすがに喉も痛くなってくると同時に飽きてきました。この頃にはほとんどスムーズに発話できますので、「もう十分なのでは?」と感じました。

恐らくこのように中途半端な満足で止めてしまうことが音読の本当の効果に辿りつけない理由なのだろうと思いました。

引き続き音読を続けます。

音読50回目、残り半分

意識せずとも、部分的に暗唱できていることに気づきます。暗唱した英文の特徴は次の通りです。

  • 意味を深く理解している
  • 読んでいるときに感情が込めやすい(”They say this is the best way to understand the person’s feelings”など)

ここから100回完了までは、ひたすら淡々と音読を続けました。

音読64回目完了

音読64回目で気づいたのは「子音の音が最初に比べてよりクリアになっている」という点です。

スピーキング、リスニングにおいて子音の発音が上手くなるのはとてもいい傾向だと感じました。

音読72回目完了

72回目が100回の内最後の気づきを得た箇所です。一つ一つの英単語や熟語の意味がはっきりとイメージできるようになりました。大げさな表現をすると、これまで記号だったのが言葉として生まれ変わったような感じです。

また、このときは既に日本語に訳している感覚は全くありません。文の頭から順に意味が理解できています。

英語の音読100回を終えて思うこと

結構大変でしたが、何とか音読100回を完了させることができました。1回につき1分20秒程かかりますので、100回で2時間20分、休憩を挟むと1.5~2倍の時間がかかりました。

100回終えて素直に感じるのは、これがスタート地点だということです。全ての英文が理解でき、スムーズに発音できるようになってやっとスタートに立てたイメージです。

今回は検証のために簡単な文章を選びましたが、体感としては音読100回程度ではまだまだ実践で自由自在に使えるまでには程遠いと思います。もちろん、通じる英語は格段に増えているはずです。

これから200回、300回と音読を続けていく内にまた新たな発見があり、少しずつ英語が身体に染み込んでいくと予想しています。

もし、使ってみたい英語、もっと深く理解したい英語と出会った際は、まずは100回淡々と音読することをおすすめします。その過程で得られる気づきは想像以上です。

参考になれば幸いです。

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  • 参考書:英語の話しかた/國弘 正雄

ぜひご覧ください!