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アウトプットを中心とした英語学習が失敗の元
英会話レッスンなど、実践を通じた英語学習がいつまで経っても実力が伸びない原因だとする主張がありました。英語ができない人は話す練習ばかりしてインプットが足りないとのことです。
今回はこの意見を元に、インプットとアウトプットどちらを優先すべきかについて私の考えをお伝えします。
「自分の勉強方法は間違っているかもしれない」
このような不安はとても大きな足かせになります。今後も自信をもって英語学習が進められる、記事を読み終えた後そんな気持ちになっていただければ幸いです。
どうぞ、最後までお楽しみください。
そもそもアウトプットは足りていない
今回目にした記事には、英会話スクールに通って役に立たないフレーズを練習しても意味がない、英語ができない人はアウトプットばかりしていると書かれていました。
そもそもなのですが、そんなに英語で話せる環境があるのは少数で、ほとんどの人はアウトプットは足りていないはずです。たとえ英会話レッスンを受けていても、週1回60分では少なすぎます。
先日、帰国子女のように流暢に英語で話す人と出会いました。どうしてそんなに上手なのと尋ねると、アメリカの四年制大学を卒業、今も付き合っている恋人と毎日長いときで3時間英語で話すと答えました。
また、HelloTalkで知り合ったエジプト人もネイティブのように英語を話すので理由を聞くと、英語を始めたのは幼少期で、朝から晩までプライベートでも仕事で英語を使っているそうです。
これほどの量ならアウトプット「ばかり」と言えると思います。そして2人の英語は抜群に上手いです。
インプットとアウトプットの重要性を比べる以前に、アウトプットの機会はそう手に入るものではありません。日本にいれば特に、英語で話す貴重な機会は大切にすべきだと思います。
アウトプットがもたらす付加価値
英会話は練習すれば必ず上達します。口も慣れてきますし、英語を思い出すのもスムーズになります。
英語に限らず、語学学習の成功は継続できるかどうかにかかっています。そして、続けようと最も強く感じるのは成長を実感したときです。「英語で話せている」と上達が実感できることは、学習へのモチベーションを高めてくれます。
これがアウトプットの付加価値です。正しい勉強、効果的な学習といいますが、何一つ面白くないのでは一番大切な継続ができません。目的が同じなら楽しい方が良いに決まっています。積極的に英語で話す時間を学習に取り入れるのは、楽しさを感じるためにも重要です。
なぜ、アウトプット中心では駄目なのか?
ここで、アウトプットを中心とした英語学習を否定する主張について、その背景にある理由をお伝えしたいと思います。この理由については一理あり、英語上級者を目指す人にとっては予め知っておく価値があります。
記事を書いた方がこんなエピソードを紹介していました。彼の知人はアメリカで生まれ育った帰国子女で、海外の人が集まるパーティーに行けば、ネイティブと同じように流暢な英語で場を楽しみます。発音も綺麗で、当に日本人の英語学習者が憧れるような存在です。
しかし、その知人と話していてある重大な点に気づいたそうです。確かに英語は流暢ですが、会話に深みがないのです。若者同士が交わす日常会話はできても、物事に対する知識や考え、最近の時事問題については全く会話ができません。
友人とだけ会話ができても英語上級者とは言えない、だからアウトプットよりも先に単語や文法などのインプットに重点を置いて話すための素材を取り込むべき、これが記事を書いた人の主張です。
この意見には同感します。将来的には、英語で何を話すかが重要になるからです。事実、私も日常会話に慣れた頃もっと深い内容で意見を交換してみたいと何度も感じました。そのためには知識と、その知識を表現するための語彙力がやはり必要です。
一方で、その前に簡単な身の回りから英語で話せるようになる段階があります。ちょうどその帰国子女のような、友人との会話程度なら何の不自由もなく楽しく話せる状態です。
と言うか、それで十分な場合も多いのではないでしょうか。通訳・翻訳など英語で専門的な仕事をする、海外の大学に入って研究するなら別ですが、英語で世界の人と交流するのが目的なら簡単な日常英会話で十分です。
日常英会話に必要な英語であれば既に中学で習っています。時間が経って忘れてしまったように感じても、英語で話してみると徐々に思い出すものです。そのような実践での英語力を鍛えるには、アウトプットの練習は早い段階で取り入れるべきです。
【結論】大切なのは学習に対する意識
インプットとアウトプットどちらを優先すべきか?私の意見は「どちらも」です。それよりも大事なのは学習に対する意識です。
例えば、インプットは実際の英会話で使うことを想定して取り組みます。この英語は使えそうだ、伝わりやすい表現が見つかったなどの視点を持ってインプットするからこそアウトプットに活きます。
アウトプットも同様です。アウトプットからは多くの気づきが得られます。特に上手く話せなかった経験には上達のヒントが詰まっています。次にどんな知識をインプットすればいいのか、アウトプットするからわかる場合が多々あります。またアウトプットには、継続への意欲を高める上達を実感する機会も与えてくれます。
英語は継続すれば必ず上達します。止めさえしなければ少しずつでも目標に近づいています。学習を続けるためには、インプットとアウトプットの利点を知り、それぞれの良さを活用することが最も大切です。参考になれば幸いです。
本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。