英単語の効果的な覚え方【日本語訳が上達の邪魔をする】

本日もWORDS TO THE WORLDへお越しいただきありがとうございます。

以前中学英単語2400語が無料で復習できるアプリをこちらの記事でご紹介しました。

このアプリは無料なのはもちろん、シンプルな作りで単語学習に没頭できる点がとても優れています。

しかし1つ難点があります。こちらのキャプチャーをご覧ください。


一見何の問題もないように見えますが、注意したいのは日本語訳です。この日本語訳による理解が英語力が中々伸びない原因の1つなのです。

今回は、この点に触れた上で「英単語の効率的な覚え方」をご紹介したいと思います。

どうぞ最後までお楽しみください。

英語を日本語訳で理解することのデメリット

ある本に次の問いが出されていました。

「foreign languageはどのような意味か?」

続いて次の問いです。

「では、English is a foreign language for one in seven Americanを訳してください」

この出題の目的は、英語を英語で理解することの大切さを伝えるためです。

日本人の多くはforeignと聞くとすぐに「外国の」とイメージすると思います。これは英単語を学んだ際に「foreign=外国の」と日本語訳で覚えたためです。もちろんこの意味は正しく、foreign languageは多くの文脈で外国語を意味しています。

しかし上の例には当てはまりません。「アメリカ人の7人に1人にとって英語は外国語だ」と訳してしまうと意味が通らなくなります。なぜならアメリカ人にとって英語は母国語で外国語ではないからです。

この問題の一番の解決策は単語の意味は文中から掴みとる練習を重ねることです。同じ単語が使われているたくさんの文に接することで、それぞれのニュアンスを掴みとることが本当の意味での理解に繋がります。

ちなみにforeignにはこれだけ多くの意味があります。

外国の、外国産の、外国行きの、対外の、在外の、(…と)性質を異にして、相いれないで、無関係で、(固有でなく)外来の、異質の

※Weblioより

この中から都度適切な意味で理解するには、様々な文の中で使われているforeignを見て多角的に意味をとらえる練習が必要です。

英単語の効果的な覚え方

このように、英単語と日本語を一対で覚えても文脈の中での正しい理解はできません。むしろ先ほどの例では、foreignを「外国の」と覚えてしまったばかりに、正しい意味を理解する妨げになる場合もあります。

このことを踏まえ、英語を英語のまま理解するためには「概念」で考えること重要です。

例えばmoonと聞いたときに「月」と言葉が思い浮かぶ、これは日本語の理解です。概念で考えるとはmoonと聞いたら空に浮かぶ月が映像として思い浮かぶこと、waterと聞けば流れている水、あるいはコップに入った透明な水が思い浮かぶことです。

この概念で考える習慣が身につくと、リスニングでもスピーキングでも日本語を介すことがなくなるため、英会話では即座に反応及び返答することができるようになります。

概念で理解するための練習方法

最も簡単な練習方法は、英単語を覚える際は映像も合わせて確認することです。例えば、faucetという英単語を概念として理解するなら画像で見てみます。

通常は「faucet=蛇口」と暗記するところ、画像も合わせて確認すれば概念としての理解に一歩近づきます。

冒頭で触れた中学英単語を復習するアプリはとても便利です。ただ、その仕組みは旧来の「日本語訳での理解」に留まるので、使うのであれば画像検索などを取り入れて、少しでも概念として考える努力をすると英語のまま理解できるようになります。

物質以外を概念で理解するにはどうすればいいのか?

目に見える物質を概念で理解のは画像が大変便利です。一方で、importantやlearnなど一概に画像化できない英単語を理解するにはどうすればいいでしょうか?

両方とも日本語に訳してしまえば簡単です。しかしそれでは英語を英語として理解できたことにはなりません。当然、英語を母国語とする人々はそれぞれを別の言葉に訳すことなく、そのまま理解しているはずです。

そこで役に立つのが「英英辞典」です。英英辞典では一つの単語を別の言葉で説明することで理解を促し、同時にイメージする材料を与えてくれます。

Oxford Learner’s Dictionariesでimportantを調べると次のように解説されていました。

having a great effect on people or things; of great value

人や物に対して大きなを与えること、とあります。

また、learnにおいては、

to gain knowledge or skill by studying, from experience, from being taught, etc.

知識やスキルを勉強や経験などによって獲得すること、と解説されています。

ここでは便宜上日本語訳を掲載しましたが、従来のように「important=重要」、「learn=学ぶ」と覚えるのに比べると、イメージの広がりが全く違ってくると思います。

英語を日本語訳ではなく概念で理解するために、画像や英英辞典をぜひ活用してみてください。

まずは英語に向き合う姿勢から

私たちが日本語を別の言葉を介して理解していないように、英語を英語のまま理解することが上達には欠かせません。

今回はわかりやすく単語を例に説明しましたが、これが文章単位になれば概念をとらえる難易度はさらに高くなります。まだまだ奥は深そうです。

まずはこれまでの日本語で理解する習慣を一度捨て、真っ新な気持ちで英語に向き合う姿勢が大切だと思います。

ぜひ参考にしてみてください。

本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。