英語の音読効果が出るまでの期間は?【10段階の目標】で断然取り組みやすくなる

本日もWORDS TO THE WORLDへお越しいただきありがとうございます。

英語の音読に効果を求めるなら、期間ではなく回数を意識することをおすすめします。

調べると1ヶ月で効果が表れる、3ヶ月は最低必要など様々な意見が見つかると思います。しかし、1日15分行うのか、それとも1時間行うのかでも効果は全く違います。また取り組み方によっても変わるはずです。

それなら音読の回数を意識する方がわかりやすいと思います。後ほどお伝えしますが、実際に回数を意識して音読を行ったところ、その過程では多くの気づきを得ることができました。

音読の回数は自分でコントロールできます。

1ヶ月待たなくても、3日で効果が出るならその方がいいと思いませんか?だからこそ、期間よりも回数をこなすことで、いち早く効果を実感していただきたいと思います。

とはいえ、必要な回数に明確な答えはありません。そこで、この記事では10段階の到達目標をご紹介します。音読の効果は1つではなく段階に分けられています。

音読を続ける中でそれぞれを実感し、また次に目指すレベルが分かっていれば意欲的に進められるはずです。

期間や回数よりも大事なのは確かな結果です。

どうぞ最後までお楽しみください。

音読において最低限必要な回数

音読の回数は多いに越したことはない

これが答えです。何回音読すればいい、という誰にとっても共通の答えはありません。

一方で、私自身の経験で思うのは「100回」というのが最低限クリアしておきたい音読回数です。これを期間に換算するなら、1日1回なら約3ヶ月、3回なら1ヶ月となります。

100回に明確な根拠はありません。ただ実際に100回音読を繰り返してみると、その過程では多くの気づきがありました。

例えば、音読を始めると自分の弱点にすぐに気づきます。上手く発音できない箇所がはっきりするのです。弱点に気づくということは、同時に自分にとって学習が必要な箇所の理解でもあります。

他にも不要な冠詞をつけたり、混同して発音してしまったりもしました。これはつまり、本当の意味で英語の冠詞が理解できていなかったことを意味します。このように10回、20回と音読を繰り返して観察すると、様々な点に気づき変化を体感します。

そして100回終えたとき、ある程度満足のいく音読ができるようになったと感じました。それは完成ではなく「ここからどれだけ成長できるか」とスタート地点に立てた感覚でした。この経験からも、100回という数字は一つの目安になると思います。

音読の過程で得た気づきについては、こちらの記事で詳しくお伝えしています。

音読における注意事項

英文を声に出すだけとはいえ、音読を効果的に行う際には注意すべき点が2つあります。

まず音読は「意味を理解している英文」で実施します。音読の目的は英文を習熟するためです。意味がわからない文章をどれだけ音読しても理解できるようにはなりませんので注意が必要です。

また、「教材は1つに絞る」ことをおすすめします。習熟するためには同じ英文を飽きるほど繰り返し音読する過程が必要です。その点では、テキストを複数用意するよりも1冊を何周も何周もする方が効果的です。

これだけのことですが、地道だからこそ価値がある音読にとっては非常に大事なルールになります。

心強い指標になる音読10の段階

あてもなく音読を続けるよりも、目指すべき目標がはっきりしている方が自信を持って前に進むことできます。

音読には10の段階があると、只管朗読を提唱し通訳の神様と呼ばれた國広正雄氏は著書「英語の話しかた」の中で述べています。

ここからは、この10の段階について解説していきます。私自身も音読する中で複数の段階を身をもって体験しました。

段階1:音読用のテキストを決める

第一段階ではテキストを決めます。テキストは何でも良いものの、日常英会話、ビジネス英語など目的に沿ったテキストがおすすめです。

國広氏も何度か強調していましたが、基礎を固めるなら中学の教科書に勝るテキストはありません。私も今後さらに英語力を伸ばすならあえて基礎の徹底復習からだと確信し、中学の教科書を入手しました。

1つだけテキスト選びで注意点を挙げるなら、完結までに何冊にも及ぶものは音読には向いていません。音読の要は「繰り返し」にあるからです。

段階2:音声を聞く、テキストの一通りの意味を理解する

音読用のテキストには音声が必要です。音声は音読を繰り返す過程で同じように何十回、ときには何百回と聞き込むことになります。

また、繰り返しになりますが音読するテキストは一通り意味を理解した文章で行います。これについて、國広氏は次のように述べています。

只管朗読は、一通りで意味をとったくらいではダメだという認識から始まります。

出典:國広流 英語の話しかた

段階3:単語の発音ができるようになる

文単位での発音ができる前には単語単位で発音できなくてはなりません。音読でまずクリアしたいのは、一つ一つの単語であれば確実に発音できることです。

音読すると必ず苦手な箇所で引っかかります。それこそが練習すべき英語ですので集中的に発音します。

段階4:一通り最後まで発音できる

次の段階は、文章としてつっかえずに最後まで発音できることです。もちろん、改善点は多くあってもまずは一通り最後まで発音できる状態を目指します。

段階5:文の構造を理解しながら音読できる

The book I bought yesterday is interesting.という文章があります。これを、The/book/I/bought・・・と細切れではなくThe book I bought yesterday is interesting.と、どこで区切るのか文の構造を理解しながら音読できるようになるのが5つ目の段階です。

段階6:先頭から順に意味が理解できる

第6の段階では、日本語訳に頼るのではなく語順通りに英語のまま理解できるようになります。

さらに、英語が言葉ではなくイメージとして心に浮かぶ、音読を繰り返すとこの状態に到達できます。これは単語単位はもちろん、文単位で理解する際も同様です。

始めは「英語→日本語→イメージ」の流れでも、音読によって徐々に間の日本語を外すことが可能になります。

段階7:さらにイメージが鮮明に

この段階になると、さらに生き生きとしたイメージが心に描ける状態になります。例えば、単語につく冠詞の違いだけでも全く違うイメージができなくてはなりません。

大事なのは、イメージが鮮明になるのを待つのではなく、こちらから鮮明になるように求めていく心構えです。

段階8:音読そのものに楽しさを感じる

音読していて自然と楽しさを感じるようになればゴールが近づきつつある証です。

段階9:テキストの応用の可能性に気づく

音読の最終目的はテキストの暗記ではありません。音読した文が基盤となり、自在に応用できるようになることです。

パターン化した会話文を丸暗記しただけでは実践では到底通用しません。必要な場面で必要な英語が口から出る、この理想的な状態に到達するために音読は重要な役割を担っています。

段階10:自分の英語力が広がる可能性を感じる

中学の教科書を何百回と音読して徹底的に習熟したとします。それでも日常英会話が自由にできるまでには程遠いかもしれません。

しかし、今後飛躍的に成長するために核となる基盤は必ず手に入ります。「間違いなく実力は伸びる」と可能性を自らも感じられる状態が音読で目指す最終段階です。

今日から音読を始めるために

どれほど続ければ効果が期待できるかわからないとき、人は不安に感じます。無駄になるかもしれないと、どうしても思ってしまうからです。

一方で「やってみて、自分で答えを見つけるしかない」というのも事実です。私自身も取り組んでみて想像以上の気づきを得ることができましたし、続けた先にはまだまだ計り知れない効果が待っていると確信しています。

だからこそ、今日からでも音読が始められるように、目指すべき指標をご紹介しました。先に待つ成果を楽しみにしながら音読に取り組んでみてください。

本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。