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英語は、イントネーションをどの言葉に置くかによって意味が大きく変わります。
例えばこちらの英文、
He isn’t driving to Tokyo today.
「彼は今日、車で東京に行きません」という平凡な文章ですが、イントネーションを置く位置によって6通りにも意味に変化が生じるのです。
興味深いと思いませんか。
普段は英語の発音に力を入れている方も、イントネーションを意識してみると、より気持ちが伝わりやすくなります。
「He」にイントネーションを置いた場合
まずは、He isn’t driving to Tokyo todayと「He」にイントネーションを置くと、どのような意味になるか見てみます。
この場合は、(今日、東京に車で行かないのは)彼ではない、の「彼」を否定する意味合いが強くなります。
よって、彼ではないけれども、別の誰かが行くという可能性が生まれます。
次の例文をご覧ください。
He isn’t driving to tokyo today, but his parents are.
(今日東京に車で行くのは彼ではなく「彼の両親」だ)
このように、「He」にイントネーションを置くと、相手は別の誰かの存在を感じるはずです。
「isn’t」にイントネーションを置いた場合
次に、「isn’t」の位置にイントネーションが来るとどのような意味になるか見てみます。
この場合は「行かない」ことを強調することになります。
「彼は東京に行くつもりはあったけれども、行かないことにした」のように、気が変わったという意味合いを出すことになります。
Although he was planning to do so, he isn’t going to Tokyo today.
(予定はしていたけれども、彼は今日東京には行かない)
例文を見ると、より状況がイメージしやすくなるのではないでしょうか。
「driving」にイントネーションを置いた場合
では3つ目、イントネーションによって「driving」が強調されると、どのような意味になるでしょうか。
drivingという英単語は、車を運転するという移動方法を表します。この言葉を強調して、しかもその前にisn’tという否定がありますから、「車ではなく別の方法で行くのかな?」という印象を相手に与えることになります。
例文をご覧ください。
He isn’t driving, but going to Tokyo by train.
(彼は車ではなく電車で東京に行きます)
drivingにイントネーションを置くと、車ではなく別の手段で行く、といった意味合いが生じます。
「to」にイントネーションを置いた場合
「~へ」を意味するtoにイントネーションを置くと、どうなるでしょうか。
He isn’t driving to Tokyo today.
この場合は、方向に対する否定が強調されることになります。日本語では「彼は今日、東京へ行くのではありません」となります。
では、どんな意味合いを含んでいるのでしょうか。英文で見てみましょう。
He isn’t driving to Tokyo today. Actually, he is driving back from Tokyo.
東京へ車で行くのではなくて、実際は東京から車で帰ってくるんだよ。
Actually以下の言葉は、実際の会話では省略されるかもしれません。しかし、toにイントネーションを置くことで、聞き手は「帰ってくるのかな?」と想像しやすくなります。
「Tokyo」にイントネーションを置いた場合
5つ目、次はTokyoにイントネーションを置いた場合です。。ここまでくると、徐々に英語のニュアンスがつかめてきたのではないでしょうか。
Tokyoは目的地を指す言葉ですので、その言葉を強調して否定するということは目的地はTokyoではないことを意味します。
He isn’t driving to Tokyo today.
このように言えば相手は、
Then, where is he driving to?
(じゃあ、どこに行くの?)
と尋ねてくるかもしれません。It’s Osaka.など、その後に別の場所を伝えることになります。
「today」にイントネーションを置いた場合
最後の6つ目は「today」です。「今日」という時を表す言葉ですね。
「今日」行かないことを強調しますので、明日かもしれませんし、1ヶ月後かもしれません。
He isn’t driving to tokyo today. It’s tomorrow(next month).
(彼は今日車で東京に行くのではりません。明日[翌月]です)
「You」を強調される度に背筋が伸びる
イントネーションの位置だけでここまで意味が変わるとは、英語はとても興味深い言語です。
先日、あるオンライン英会話の紹介ビデオを観ていたときに、その講師が時折「You」を強調して話すのがとても印象的でした。
・あなたと話ができるのが楽しみです
・あなたの英語力を一緒にアップさせまししょう
・あなたの声を聞かせてください
このように「You」と強く発音されるだけで「あっ、自分に言っているのだな」という相手の気持ちがとても良く伝わります。
イントネーションを理解することは、自分の伝えたいことが正しく相手に伝わるだけでなく、相手の真意も深くできることにつながります。
はっきりと言葉にはしなくても、相手の伝えたいことがイントネーションの位置によって理解できるようになるはずです。
ぜひ、参考にしてみてください。
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